1998年02月25日

赤い車の男

[ その他 ]
赤い車の男


茶さんは常々
「赤い車の男」のおもしろさがわからない。
と、おっしゃっていますが、
どのへんが「わからない」のでしょうか。


だってサ。いちからじゅうまでわかんない。
題名からしてサ。
ねェー、いつ
赤い車がでてきたの?
たしかに性別は男だから、そこはいいけどサ。


黒は「赤い車」というアイテムに
それほど深い意味があるとは思いませんでした。
つまり・・・・
「男」という特徴に大した意味が無いのと同じように、
「赤い車」を所有しているという特徴にも
大した意味はないと思います。
特に
コントのテーマに深くかかわっているとは思いません。


ふーん、まァ、そういうことならいいけど。
コントの題って、そういう付け方、アリなの?


小説には例があります。
「北京の秋」というタイトルの小説なのですが
作者みずから
「北京にも秋にも関係ない物語なので、こういうタイトルにした」
とか言ってます。
・・個人的に、こういう感覚はキライではありません。

小説の中身さえ面白ければ文句は言いません。

こうした例に比べれば、
「男」が出てくるだけ良心的だと思います。


そっか、他にもそういうのアリなんだ。
では本題です。
あの衣装はなんなの?あの男、魔法使い?何人?
アッ!こういうこと考えてちゃいけないのかな。


いいと思います。
実に素敵な衣装でした。
まるで江戸川乱歩の世界です。

あの長崎カステラのパッケージに出てくるオランダ人?
・・のようなエリ・・・あれは少年少女の憧れの象徴です。
しかし・・・
「赤い車の男」・・って、ちょっと長くて言いにくいので
カレのことは「赤い男」と呼んでもOK?


OK、OK。
言語は、時代とともにうつりかわる、なま物です。
そういえば江戸川乱歩の少年探偵団は
メッチャクチャッ笑えたな。
あの怪人二十面相のムリヤリの変装、とびすぎて、もう
爆笑だね。


あ、やっぱり、そう思います?
すごいですよねー「怪奇四十面相」
郵便ポストに化ける四十面相に対抗意識を燃やして
百科事典に化ける小林少年。
ひじょーにヨシモトしてますねー。


うー、また笑ってしまうので話をもとに戻そう。
でも江戸川乱歩はストレートに笑えますが
「赤い車の男」は笑いどころがわからんかった。
あの3人の子供たちは萩尾望都のマンガに出てくる
どっか外国のいいとこの、お子たちのようでしたが
「赤い男」と出会って、会話がずーっと続きますよね。
「赤い男」は淋しくて、あの子供たちの前に現れてきた
気がしたのだけど、あってると思う?


うーん、そういわれると、そうかもしれない気がしますが
でも、黒は別の解釈をしてしまいました。
あれはむしろ
「少年たちの白昼夢」
・・ではないかと
子供って、「赤い男」のような
アヤシゲな魅力のある人物に憧れを抱くものではありません?
そこが「江戸川乱歩の世界」に通じるものがある。
少年探偵団シリーズで、一番魅力的なキャラクターは二十面相でしょ?
明智に「感心な少年」と誉められるより
二十面相に「好敵手」と認められることのほうがグレード高いし、
だからこそ二十面相に好敵手と認められた小林少年はヒーローなのです。

当時の少年たちは実のところ、
明智と二十面相と、どちらに憧れていたのかなー
・・と思うと、ちょっと興味深い。
だから「赤い車の男」というのも、笑いを狙ったコントではなく
子供たちの、
少々危なげで甘美な夢を描いてみせたコントではないかと思います。


じゃあ笑えなくてもいいんですね。
「赤い男」はたしかにアヤシゲでした。
目が見開いてギラッとしていて、
茶はパッと「コワ〜」と思ってしまいましたが
ストーリーのないコントっていうんでしょうか。


そうですね。
あの男は案外、松本さんの未来の姿・・・というか・・・

「自分は、ああいう男になりそうだな・・なりたい気もするな」

という・・予感というか願望というか

うーん、そんなものがあらわれている気もしました。

自己流の、一般にはちょっと理解しにくい言葉で、
それでも人々を何ともなしに魅了してしまう
言葉と魅力を持つ男。


言葉という話題が出ましたね。
あれ、セリフ、全て録音を流してましたね。

子供も男も、口を一切動かしてなかったなァ。
ってことは、テレパシー(心で会話する)の交信ってことですよね。
これって、人と心が通じあうってことですよね。

これは、すっごく気持ちいいよね。
言葉って信用できないとこあるじゃない。
人って嘘を平気でつけるじゃない。
でも心は、嘘つけないものね。

うーん、なんか、深〜〜いコントのように思いますけど
茶は、ちょっと考え過ぎかな?
もっとストレートに見たほうがいいかな?


そうですね。

言葉は、お金と同じで、はっと気がつくと
堕落した使い方をしていたりしますものね。

金や言葉には罪は無いんですが・・・
それを使う人間の側に問題があるに過ぎないんですけど・・

黒は人を傷つけたり、 自分自身や他人を欺くために
言葉を使っていることに気がつくと、ひどく落ち込みます。

どうせ言葉を使うなら
人に勇気をあげたり、生きる希望をあげられるような
使い方をしたいんですけれどね・・。

あの少年達と「赤い男」の心は、
たしかに通じあっているという印象をうけました。
テレパシーというのも・・・
あたっているような気がしてきました。

テーマは(いきなりテーマ)
やっぱり・・心の交流・・というものなんでしょうか?
黒は録音という点には注意をはらっていなかったんですよ。

今、茶さんの意見を聞いて
オノレの浅はかさをつきつけられた気がしています。


あっ、でもね。
最初はちゃんとセリフをしゃべっていたんだけど
初日直前になって、
松本さんが「録音にしよう」って、変更したんだって。

コントの稽古中に、内容が進化したってことだろうな。

松本さんの作った「頭々」ってビデオの例にもあるように
やっぱ、あのへんの作品は、本当のところは
本人にしかわからないんじゃないかな。

きっと
茶がこの作品を(松本さんの笑いを)理解できたって思った頃には、
松本さんは、もっとずっと先に行ってしまって
茶は、
いつまでも「わかんないヨー!」って
言ってるような気がするんです。

でも、やっぱり理解できたら、もっと楽しいだろうから
松本さんと同じレベルで笑いを楽しみたーい!


黒はいまの状態で充分楽しめているので
「理解したい」という欲求は、あんまりわいてこないですね。

理解しすぎてしまうと
かえってつまんなくなる危険性もありますし。

じゃ、今回はそーいうことでシメましょう。

今回の鑑賞会はこれにて終了いたしました
またのお越しをお待ち申し上げております。
〜エンディングテーマ〜
レッド・センセーション
Posted by KUROQ at 17:45
up date :2 25, 2004
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